ホームページの担当者が最初にすべきこと

ホームページ担当者が最初にすべきこと

1. 目的と目標の明確化

ホームページ開設、あるいはリニューアルにおける最初の、そして最も重要なステップは、そのホームページが何のために存在し、何を達成したいのかを明確にすることです。単に「情報発信のため」という漠然とした理由だけでは、効果的な戦略を立てることは困難です。

1.1. 目的の具体化

目的を具体的に落とし込むことで、ホームページの方向性が定まります。例えば、

  • 新規顧客の獲得: 製品やサービスの認知度向上、問い合わせの増加
  • 既存顧客との関係強化: サポート情報の提供、コミュニティ形成
  • ブランディング: 企業イメージの向上、ブランド価値の浸透
  • 採用活動: 優秀な人材の獲得、企業文化の発信
  • 情報提供: ニュースリリース、IR情報、研究開発成果の公開

これらの目的を、自社のビジネスモデルや市場環境に合わせて具体的に定義することが不可欠です。

1.2. 目標設定(KPI設定)

設定した目的を達成するための具体的な数値目標(Key Performance Indicator: KPI)を設定します。KPIは、ホームページの成果を測定するための指標となります。

  • アクセス数: 月間ユニークユーザー数、ページビュー数
  • コンバージョン率: 問い合わせフォームからの送信数、資料請求数、商品購入数
  • 離脱率: ユーザーが最初に訪れたページでサイトを離れる割合
  • 滞在時間: ユーザーがサイトに滞在している平均時間
  • 検索エンジンからの流入数: 特定のキーワードでの検索結果からの流入数

これらのKPIを設定することで、ホームページの運営状況を客観的に把握し、改善策を講じるための根拠となります。目標は、SMART原則(Specific:具体的、Measurable:測定可能、Achievable:達成可能、Relevant:関連性がある、Time-bound:期限がある)に基づいて設定することが推奨されます。

2. ターゲットオーディエンスの特定

ホームページは、誰に向けて情報を提供するのかを明確にしなければ、誰にも響かないものになってしまいます。ターゲットオーディエンス(顧客層)を具体的に定義することで、コンテンツの内容、デザイン、コミュニケーション方法などが最適化されます。

2.1. ペルソナ設定

ターゲットオーディエンスをより具体的にイメージするために、ペルソナ(仮想の顧客像)を設定します。ペルソナには、以下のような情報を盛り込みます。

  • デモグラフィック情報: 年齢、性別、職業、居住地、収入
  • サイコグラフィック情報: 興味関心、価値観、ライフスタイル、情報収集の方法
  • ニーズと課題: どのような情報を求めているのか、どのような問題を抱えているのか
  • ホームページに期待すること: どのような行動を期待するのか

ペルソナを複数設定することで、多様な顧客層のニーズに対応できるホームページを構築することが可能になります。

2.2. 顧客ジャーニーの理解

ターゲットオーディエンスがホームページにたどり着き、最終的に目的を達成するまでの一連の行動(顧客ジャーニー)を理解することも重要です。

  • 認知段階: 課題やニーズに気づき、情報を探し始める
  • 検討段階: 複数の選択肢を比較検討する
  • 決定段階: 購入や問い合わせなどの行動を起こす
  • 利用・継続段階: 製品やサービスを利用し、リピーターとなる

各段階で、ターゲットオーディエンスがどのような情報を求めているのか、どのような心理状態にあるのかを把握することで、適切なコンテンツと導線設計を行うことができます。

3. コンテンツ戦略の立案

目的とターゲットオーディエンスが明確になれば、次にどのようなコンテンツを提供すべきかを検討します。ホームページの成否は、コンテンツの質と量に大きく左右されます。

3.1. キーワードリサーチ

ターゲットオーディエンスがどのようなキーワードで検索しているのかを調査します。これは、検索エンジンからの流入を増やすためのSEO(検索エンジン最適化)の基本となります。

  • 関連性の高いキーワードの洗い出し
  • 検索ボリュームの分析
  • 競合サイトのキーワード戦略の調査

これらの調査結果に基づき、ホームページの各ページにどのようなキーワードを含めるべきかを決定します。

3.2. コンテンツカレンダーの作成

作成するコンテンツの種類、テーマ、公開スケジュールなどをまとめたコンテンツカレンダーを作成します。

  • ブログ記事
  • 製品・サービス紹介ページ
  • 事例紹介
  • FAQ(よくある質問)
  • ホワイトペーパー
  • 動画コンテンツ

定期的なコンテンツ更新は、ユーザーのエンゲージメントを高め、検索エンジンの評価向上にも繋がります。

3.3. コンテンツの質と網羅性

提供するコンテンツは、ターゲットオーディエンスの疑問や悩みを解消できる、価値のある情報でなければなりません。専門性、正確性、網羅性が求められます。

4. サイトマップとワイヤーフレームの作成

ホームページの全体構造と各ページの関係性を設計します。

4.1. サイトマップ

ホームページのページ構成を図式化したものです。ユーザーが目的の情報にたどり着きやすく、また、検索エンジンがホームページを理解しやすくするために不可欠です。

  • 階層構造の明確化
  • ナビゲーションの設計

4.2. ワイヤーフレーム

各ページのレイアウト、要素の配置、情報構造などを視覚的に表現したものです。コンテンツの配置やユーザーインターフェース(UI)の設計の基礎となります。

  • 主要なコンテンツエリアの定義
  • ボタンやリンクの配置
  • ユーザーの行動フローの考慮

ワイヤーフレームを作成することで、デザインやコーディングに入る前に、サイトの使いやすさや情報設計を検証できます。

5. 技術的な準備

ホームページを公開するための技術的な側面も初期段階で検討する必要があります。

5.1. ドメインとサーバーの選定

ホームページのアドレスとなるドメイン名と、ホームページのデータを保管するサーバーを選定します。

  • ドメイン名: 覚えやすく、ブランドイメージに合ったもの
  • サーバー: サイトの規模やトラフィック量に応じた性能、セキュリティ、サポート体制

5.2. CMS(コンテンツ管理システム)の検討

ホームページのコンテンツを効率的に管理・更新するためのCMS(WordPress, Movable Typeなど)の導入を検討します。

  • 更新の容易さ
  • 機能拡張性
  • SEO対策との連携

5.3. セキュリティ対策

ユーザーの個人情報保護や、不正アクセスからホームページを守るためのセキュリティ対策は、初期段階から考慮に入れる必要があります。SSL/TLS証明書の導入などが含まれます。

まとめ

ホームページ担当者が最初にすべきことは、「目的と目標の明確化」「ターゲットオーディエンスの特定」「コンテンツ戦略の立案」「サイトマップとワイヤーフレームの作成」「技術的な準備」といった、計画段階における thorough な作業です。これらのステップを丁寧に進めることで、効果的で、ビジネスの成果に繋がるホームページを構築するための強固な基盤が築かれます。

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